10月の1カ月間は「オイルを知ろう」と題し、オイルの魅力をお伝えしていきます。
前回は、良質なオイルを知るために、「脂肪酸」の中の「飽和脂肪酸」についてご紹介しました。
3回目は、「不飽和脂肪酸」についてです。
一緒にオイルマスターを目指してみませんか?
不飽和脂肪酸って?
前回もご紹介しましたが、「脂肪酸」は「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2つに大別されます。
「飽和脂肪酸」は、炭素の結合の手が全部水素とつながりますが、「不飽和脂肪酸」は、炭素が水素とではなく、炭素同士でつながった部分(炭素の二重結合)を持っています。
そのため水素が足りず、化学的に不安定な「脂肪酸」ということです。
炭素結合の種類によって「不飽和脂肪酸」は、炭素の二重結合が1個だと「一価不飽和脂肪酸」、2個以上だと「多価不飽和脂肪酸」に分類されます。
「一価不飽和脂肪酸」は『オメガ9』とよばれ、体内で合成できる脂肪酸。
「多価不飽和脂肪酸」はさらに『オメガ3』と『オメガ6』に分けられ、これらは体内で合成できない脂肪酸で『必須脂肪酸』と呼ばれます。
では、「オメガ9」「オメガ6」「オメガ3」について詳しくご説明していきましょう。
不飽和脂肪酸についてもっと詳しく!
「オメガ9」「オメガ6」「オメガ3」の詳細は以下です。
オメガ9
- 主な種類:オレイン酸、エイコセン酸、ミード酸、エルカ酸、ネルボン酸
多く含まれる食品:オリーブオイル、こめ油、菜種油、紅花油、ひまわり油、アーモンドオイルなど - 働き:細胞膜の材料やエネルギー源として使われる脂肪酸で、注目されているのは「オレイン酸」。血液中の悪玉コレステロールを減らしたり、肌のうるおいを保つなどの効果がある。
オメガ6
- 主な種類:リノール酸、Y-リノレン酸、アラキドン酸
多く含まれる食品:コーン油、ひまわり油、紅花油、ゴマ油、大豆油など - 働き:主に血中のコレストロール値を下げる役割が高く、動脈硬化予防、血圧や血糖値を低下させる作用
オメガ3
- 主な種類:α-リノレン酸、EPA、DHA
多く含まれる食品:亜麻仁油、えごま油、しそ油、イワシ・サンマ・アジなどの魚の油など - 働き:ガン細胞の抑制、アレルギー予防、心疾患予防、痴呆の抑制効果、血栓予防などの作用のほか、有害物質であるトランス脂肪酸を阻害する。
日本では、ファストフードでお馴染みのフライドポテトやカップラーメン、スナック菓子やドレッシングなど、揚げ物や炒め物に使う油のほとんどが、「オメガ6」。
私たちの普段の生活を思い起こすと、「オメガ9」の不飽和脂肪酸は比較的きちんと摂取できていることが多く、「オメガ6」の不飽和脂肪酸は、逆に過剰に摂取しています。
普段の生活に足りないのは、「オメガ3」と言われています。
では、もう少し「オメガ3」について掘り下げていきましょう。
「オメガ3」はどれくらい摂ればいいの?
「オメガ3」の摂取量の目安は、健康な成人で1日約2g。
魚は部位によって「オメガ3」の含有量が違うので、とても計算しにくく、また、毎日魚料理はちょっと…という方もいるかもしれません。
そこで注目されているのが「亜麻仁油」や「えごま油」なんです。
植物オイルに含まれている「α-リノレン酸」は、肝臓で吸収された後、「EPA」に変換され、その後「DHA」に変換されます。
つまり、「α-リノレン酸」を意識して摂ることが重要なんです。
そしてこの「α-リノレン酸」の効果を十分に発揮させるには、「オメガ6」である「リノール酸」の摂取を控えることも大切です。
体内に入った「オメガ3」と「オメガ6」は、同じ酵素を代謝の過程で利用するので、お互いに競合的な代謝阻害を起こすと言われています。
「オメガ6」を多く摂りすぎると、「オメガ3」の効果を十分に得られないのです。
そのため、摂取量のバランスが大切です。
オメガ3:オメガ6=1:4のバランスが理想的。
「不飽和脂肪酸」の中でも、特に「オメガ3」である「α-リノレン酸」を意識的に摂ることを心掛けていきましょう。
ちなみに、仙台勝山館ココイルでは、「オメガ3」を豊富に含む「亜麻仁油」を販売中!
約大さじ1杯で1日に必要な量が摂取できて、そのまま飲むことはもちろん、サラダや納豆、スープなどに加えて食べることもできます。
手軽に「オメガ3」を補うことができるのは、嬉しいですよね。
いかがでしたか?
次回の「オイルを知ろう」は、2回目で触れた「中鎖脂肪酸」の脳への働きをもう少し掘り下げて学んでいきましょう
不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸であるMCTオイル(中鎖脂肪酸)は併用OK
→ 飽和脂肪酸についてはこちら!
→ 中鎖脂肪酸の脳への働きについてはこちら!
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