オリーブオイルの効果ってなに?オススメの選び方や調理方法も紹介!

MCTオイル

健康だけではなく美容にも効果があるといわれているオリーブオイル。

テレビやネット、雑誌などで「体に良い」と謳われていますが、具体的にどのような効果があるのか知っていますか?

今回は、オリーブオイルの基礎知識や健康効果、さらにはオリーブオイルの効果を高める方法やオリーブオイルの選び方について紹介します。

オリーブオイルとは?

オリーブオイルは、オリーブの実から取れる油です。

国際機関であるInternational Olive Council(IOC) では、

「オリーブオイルとは」

オリーブ樹の果実のみから採油されたもので、溶剤の不使用、再エステル化などの処理を行わずに採油されたオイル

と定めています。

さらに、下記のように脂肪酸組成の分量も決められています。

  • ミリスチン酸 0.03%以下
  • パルミチン酸 7.50–20.00%
  • パルミトレイン酸 0.30–3.50%
  • ヘプタデカン酸 0.30%以下
  • ヘプタデセン酸 0.30%以下
  • ステアリン酸 0.50–5.00%
  • オレイン酸 55.00–83.00%
  • リノール酸 3.50–21.00%
  • リノレン酸 1.00%以下
  • アラキジン酸 0.60%以下
  • エイコセン酸 0.40%以下
  • ベヘン酸(eicosenoic) 0.20%以下
  • リグノセリン酸 0.20%以下

また、菜種油やひまわり油といった一般的な食用油は種から油を抽出しますが、オリーブは果実そのものから油が抽出できるという違いがあります。

オリーブからとれる油は9~30%

オリーブに含まれる油の量は果実の重量に対して9~30%ほどです。

オリーブは世界に1000種類以上あるといわれていますが、取れるオリーブオイルの量は品種や収穫時期によって決まります。

実が熟すせば熟すほど取れる油の量が多くなります。

ちなみに、オリーブはもともと青色ですが、熟すにつれて色が濃くなり、完熟すると黒に近い色になります。

オリーブオイルの種類

オリーブオイルは、国際機関であるInternational Olive Council(IOC)によって大きく6種類に分類されています。

分類の基準は製造法の違いです。

  • バージンオリーブオイル
  • リファイン(精製)オリーブオイル
  • ピュアオリーブオイル
  • クルードオリーブポマース(粗絞り粕)オイル
  • 精製オリーブポマースオイル
  • オリーブポマースオイル

日本で一般的に販売されているのは、「(エキストラ)バージンオリーブオイル」と「ピュアオリーブオイル」の2種類です。

バージンオリーブオイル

IOCでは、

「バージン・オリーブオイル」とは、

「オリーブ果実から、特にオイルの変質をもたらさない温度条件下で機械的または他の物理的な方法だけで得られたオイルで、洗浄、デカンテーション、遠心分離、濾過以外の処理を行っていないもの。」

と定義付けています。

さらに、バージンオリーブオイルは以下4つのグレードに分類されています。

  • エキストラバージンオリーブオイル
  • バージンオリーブオイル
  • オーディナリーバージンオリーブオイル
  • ランパンテ

上記のグレードは「化学分析」と人間による「官能検査」を行い、オリーブオイルの酸度(酸化具合)と風味によって決まります。

より酸度が低く、風味が豊か(フルーティ)なものが高品質とされています。

エキストラバージンオリーブオイル

「エキストラバージンオリーブオイル」は、「化学分析」と「官能検査」による厳しい検査で欠陥がないと認められたバージンオリーブオイルにだけ与えられる名称です。

IOCによる成分条件:酸度:0.80%以下(酸価1.6以下)

バージンオリーブオイル

「バージンオリーブオイル」は、「エキストラバージンオリーブオイル」に次ぐグレードで、標準的なバージンオリーブオイルに位置づけられます。

IOCによる成分条件:酸度:2.0%以下(酸価4.0以下)

オーディナリーバージンオリーブオイル

「オーディナリーバージンオリーブオイル」は、上から3番目のグレードのバージンオリーブオイルで、販売するには法的な許可が必要になります。

IOCによる成分条件:酸度:3.3%以下(酸価6.6以下)

ランパンテバージンオリーブオイル

一番下のグレードの「ランパンテバージンオリーブオイル」は、食用に適さないオリーブオイルです。

主にリファイン(精製)オリーブオイルの原料や工業用途として使われます。

IOCによる成分条件:酸度:3.3%(酸価6.6)を超えるもの

※3.3%以下でも香りや味に欠陥があるもの

リファイン(精製)オリーブオイル

「リファイン(精製)オリーブオイル」は、ランパンテバージンオリーブオイルを脂肪酸組成を変化させない範囲で精製したオリーブオイルです。

脱酸、脱色、脱臭といった工程を経て精製されているため香り・風味・色味が失われます。

さらに、各種の成分も大幅に減少してしまいます。

そのため、販売するためには国が定める法にのっとった許可が必要になります。

IOCによる成分条件:酸度:0.30%以下(酸価0.6以下)

ピュアオリーブオイル

一般的に「オリーブオイル」と呼ばれているものが「ピュアオリーブオイル」です。

「ピュアオリーブオイル」は、「リファイン(精製)オリーブオイル」に「エキストラバージンオリーブオイル」を配合しているため、風味が豊かになっています。

エキストラバージンオリーブオイルの配合量が多いものを「リッチオリーブオイル」、配合量が少ないものを「ライトオリーブオイル」と呼びます。

IOCによる成分条件:酸度:1.0%以下(酸価2.0以下)

クルードオリーブポマース(粗絞り粕)オイル

「クルードオリーブポマース(粗絞り粕)オイル」は、オリーブオイルの絞り粕から抽出されたオリーブオイル(オリーブポマースオイル)から溶剤を除去したオリーブオイルです。

主に精製オリーブポマースオイルの原料や工業用途として使われます。

精製オリーブポマースオイル

「クルードオリーブポマース(粗絞り粕)オイル」を食用に精製したものが「精製オリーブポマースオイル」です。

IOCによる成分条件:酸度:0.30%以下(酸価0.6以下)

国によっては、販売できないケースもあります。

オリーブポマースオイル

「精製オリーブポマースオイル」に「エキストラバージンオリーブオイル」を配合し風味付けしたものが「オリーブポマースオイル」です。

「ピュアオリーブオイル」と似ていますが、製造方法が異なるため「ピュアオリーブオイル」と表記することは禁止されています。

IOCによる成分条件:酸度:1.0%以下(酸価2.0以下)

オリーブオイルに含まれる栄養素

オリーブオイルに含まれる栄養素は、大きく以下の4種類です。

  • オレイン酸(オメガ9)
  • リノレン酸(オメガ3)
  • リノール酸(オメガ6)
  • その他の栄養素

それぞれについて詳しく説明します。

オレイン酸(オメガ9)

オリーブオイルの75%を占める主成分はオレイン酸と呼ばれる脂肪酸で、オメガ9系に分類されています。

オメガ9系は脂肪酸の分類の1つで、体内でも生成されますがそれだけではどうしても足りないため、食事による摂取が必須です。

オレイン酸をしっかり摂ることで、冠動脈性心疾患のリスク低減の効果が期待できます。

オレイン酸はオリーブオイル以外に、牛肉やアーモンドなどに多く含まれています。

リノレン酸(オメガ3)

リノレン酸は、必須脂肪酸であるオメガ3系に分類される脂肪酸です。

体内で作ることができない脂肪酸なので、オリーブオイルの他、亜麻仁油などから摂取するのがおすすめです。

リノレン酸は、アレルギーを抑制、高血圧予防、血栓予防など生活習慣病の予防が期待できます。

リノール酸(オメガ6)

リノール酸はリノレン酸同様、体内で生成できないオメガ6系に分類される必須脂肪酸です。

リノール酸には、血中コレステロールを低下させる効果が期待できます。

リノール酸はオリーブオイル以外に、大豆油やごま油などに多く含まれています。

その他の栄養素

オリーブオイルには微量ですが、健康に良い下記4つの栄養素も含まれています。

  • フェノール化合物
  • トコフェロール(ビタミンE)
  • クロロフィル
  • 植物ステロール類

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

フェノール化合物

フェノール化合物は、ポリフェノールの他、オリーブオイル独自の成分であるオレオカンターやオレウロペインのことを指します。

ポリフェノールには、抗酸化作用が期待できます。

ちなみに、オリーブオイルの苦味・辛味はオレオカンターやオレウロペインの特徴でもあります。

オリーブオイルの美容・健康効果

オリーブオイルを摂取することで以下のようなさまざまな美容・健康効果が期待できます。

  • 心筋梗塞や脳卒中などの予防
  • 腸内環境の改善
  • 美容効果
  • ダイエット効果

それぞれについて詳しく解説します。

心筋梗塞や脳卒中などの予防

オリーブオイルの75%を占めるオレイン酸には、血液中のLDLコレステロールを下げる効果があります。

LDLコレステロールを下げることで、動脈硬化の予防になるため、心筋梗塞や脳卒中といった疾病の予防だけではなく認知症のリスクも低減できます。

腸内環境の改善

オリーブオイルに含まれるオレイン酸には、大腸で潤滑油のような働きをするため、便の排泄がスムーズになります。

また、オレイン酸が大腸への刺激となることで蠕動(ぜんどう)運動が活発になるため、便秘解消も期待できます。

美容効果

オリーブオイルに含まれるポリフェノールには、抗酸化作用があるため肌のシミ、しわ、くすみなどを予防する効果が期待できます。

また、抗酸化作用には黒い髪の毛を作る色素細胞が参加するのを防ぐ働きがあるため、白髪予防にも期待できます。

ダイエット効果

オリーブオイルを摂取することで、血糖値の急上昇を防ぐ効果が期待できます。

血糖値の急上昇を防ぐことで、インスリンが過剰に分泌されたことで引き起こされる脂肪を蓄積する働きを抑えることができます。

オリーブオイルの効果を高めるポイントは「継続」と「摂取する時間」

オリーブオイルが持つ効果を高めるために大切なのは継続することです。

オリーブオイルを継続して摂取し続けることで最大限の効果を得られるでしょう。

オリーブオイルの摂取時間は就寝前と朝食時がオススメ。

料理に使うのが一般的ですが、そのまま飲むのもOKです。

オリーブオイルをそのまま飲むことに抵抗がある方は、水やお茶に入れると飲みやすくなります。

便秘を解消したい場合は、朝にオリーブオイルを摂取するのがオススメ。

朝は副交感神経が強く働いており、大腸も活発に動きやすいためです。

摂取量の目安は1日大さじ2杯

さまざまな効果が得られるオリーブオイルですが、体に良いからといって摂り過ぎには要注意です。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、脂質の摂取目標量は食事から得られるエネルギーの20~30%が望ましいとされています。

1日大さじ2杯(焼く23g)を目安にすると良いでしょう。

オリーブオイルと相性の良い食材・レシピ

ここでは、オリーブオイルと相性の良い食材とそれらを使った料理のレシピを紹介します。

トマト

トマトに含まれているリコピンには、オリーブオイルと同様に血糖値の上昇を抑える働きがあるため一緒に食べることで高いダイエット効果が期待できます。

また、オリーブオイルとトマトを一緒に摂取することでリコピンの吸収率がアップするため相性抜群です。

フレッシュトマトのスクランブルエッグ

【材料】

  • トマト1個
  • 卵2個
  • ハム4枚
  • キノコミックス1/4缶
  • カニカマ2~3本
  • マヨネーズ大さじ1杯
  • 牛乳大さじ1~2杯
  • 塩コショウ少々
  • サラダ油(炒め用)大さじ1杯
  • オリーブオイルひとかけ(大さじ1~2杯)

【作り方】

  1. ハムを1㎝巾位の短冊切り、トマトは一口大、カニカマは半分に切る
  2. ボウルに具材と調味料を入れて混ぜる
  3. フライパンにサラダ油を入れて熱し、②を入れ、混ぜながらふんわり焼く
  4. 皿に盛り付けたらオリーブオイルを回しかけて完成

レモン

レモンに豊富に含まれるビタミンCには、オリーブオイル同様美容効果があるため、美容を目的としている方にオススメの組み合わせです。

レモンとオリーブオイルのぶたしゃぶサラダ

【材料】

  • 豚肉 150g
  • しらがねぎ 適量
  • (A)オリーブオイル 大さじ1と1/2
  • (A)レモン果汁 大さじ1/2
  • (A)マジックソルト 適量
  • (A)胡椒 適量

【作り方】

  1. 鍋で熱湯を沸かし、豚肉に火が通るまでを茹でる
  2. (A)を混ぜる
  3. 茹でた豚肉と②をあえて、ねぎを飾り付けて完成

納豆・味噌汁

納豆、味噌汁は腸内環境を整える働きがある発酵食品なので、オリーブオイルを一緒に摂取することで、便秘解消効果が高まります。

食べ方は、納豆や味噌汁に大さじ1杯ほどのオリーブオイルをかけるだけ。

オリーブオイルを足すことで、コクと風味が生まれるのでオススメです。

オリーブオイルの選び方・オススメの紹介

美味しくて高品質のオリーブオイルを選ぶ際のポイントは以下の3つです。

  • 遮光性が高い容器が使われているか
  • 価格が安すぎないか
  • 生産地などの情報を見る

それぞれについて解説しながら、オススメのオリーブオイルを紹介します。

遮光性が高い容器が使われているか

オリーブオイルは、蛍光灯の光でも簡単に酸化してしまうほど光弱いという特徴があるため、遮光性の高い容器が使われているオリーブオイルを選びましょう。

暗いグリーンやブルーのボトルに入ったものがオススメです。

価格が安すぎないか

品質を重視するのであればエキストラバージンオリーブオイルを選びましょう。

エキストラバージンオリーブオイルは、生産するのにとても手間がかかるため、他のオリーブオイルに比べて高価です。

その反面、極端に安いオリーブオイルは低品質の可能性が高いので、オリーブ選びの1つの目安として押さえておきましょう。

生産地などの情報を見る

ボトルのラベル、シールなどに書いてある生産地や生産者名、収穫年月日、オーガニック認証などの記載を確認しましょう。

情報が多く、明確に記されているものほど高品質である可能性が高いです。

まとめ

オリーブオイルを摂取することで、

  • 心筋梗塞や脳卒中などの予防
  • 腸内環境の改善
  • 美容効果
  • ダイエット効果

といったさまざまな美容・健康効果が得られます。

オリーブオイルの効果を最大限高めるためには、

  • 毎日継続してオリーブオイルを摂取する
  • 朝食時や就寝前に摂取する

の2つが重要になります。

高品質なオリーブオイルを選びたいという方は、

  • 遮光性が高い容器が使われているか
  • 価格が安すぎないか
  • 生産地などの情報を見る

という3つのポイントに着目しましょう。

高品質なオリーブオイルを選び、効果を引き出す方法で摂取し、美容・健康効果を感じてください。

MCTオイル

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