運動は体にいいというのは、皆さん周知のことですね。
でもなぜ運動することは体にいいのでしょうか?
近年研究が進み、「マイオカイン」というホルモンが、運動と健康に大きく関わっていることが分かってきました。
今回は「マイオカイン」について説明していきましょう。
マイオカインって何?
「マイオカイン」は、筋肉から分泌されるホルモンの総称のことです。
「myo」は筋、「kine」は作動物質の意味で、運動をすると筋肉でつくられ、全身にめぐってさまざまな健康効果を引き出すことから「万能ホルモン」とも呼ばれているんです。
「マイオカイン」は、分かっているだけで30種類以上あり、以下の健康効果が期待されています。
- 血糖値を下げる(糖尿病、高血糖の予防)
- 動脈硬化の予防
- 認知症、アルツハイマーの予防
- 脂肪の分解(脂肪肝の予防)
- 肝機能の改善
- 血圧の安定化
- うつ、不安の抑制
- 骨密度の増大
- 糖尿病の予防、改善
- 肝機能、膵臓機能の亢進
- 癌発生率の低下
- 若返り効果(老化の予防)
つまり、「マイオカイン」の作用こそが、運動による健康効果の鍵ではないかと、世界中で盛んに研究されているんです。
では、どれくらい、どんな運動をすれば「マイオカイン」が分泌されやすいのでしょうか?
どんな運動がいいの?
「マイオカイン」の分泌を促すには、運動が必要ですが、筋肉のどこからでも作られるというものではありません。
- 特に下半身からの分泌量が多い(太もも・ふくらはぎ)
- 新しい筋肉からつくられ、その筋肉から約4カ月分泌される
新しい筋肉をつくり続けないと「マイオカイン」は分泌され続けないんです。
ということは、毎日運動をすることが大切なのですが、そう簡単ではないですよね…。
でも、激しい運動はしなくて大丈夫なんです!
最近の研究では、1日だけの激しい運動をするよりも、毎日継続してソフトな運動をした方が、「マイオカイン」の分泌がいいという結果が。
また、運動をすればするほど分泌量が増えるわけではなく、量までは分かっていませんが、一定量以上は分泌されないんだとか。。
ソフトな運動でいいなら、続けられる気がしますよね!
普段運動をしていない人は、太ももやふくらはぎをゆっくり伸ばすようなストレッチを毎日してみることから始めてみるといいですよね。
効果が高いおすすめの運動は「無酸素運動+有酸素運動」です。
- ゆっくり時間をかけてスクワット10回(無酸素運動)
- ウォーキング1時間が理想(有酸素運動)
スクワットは、約3秒かけて膝を90度くらいに曲げ、約3秒で元に戻します。
10回なので、1分ですみます!
その後、有酸素運動を組み合わせることで、より効果が高まると言われています。
脂肪燃焼効果も高まるので、ダイエットも期待できますね。
運動をするためには、体力をつけるための食事も大事です。
どういった食事が効果的なのでしょうか?
マイオカインを増やす食べ物は?
筋肉をつくるために必要なのは「タンパク質」です。
特に乳製品に含まれている「乳タンパク質」がより効果的で、チーズやヨーグルト、牛乳がおすすめです。
1回の食事で大量に食べるのではなく、1日の食事でバランスよく摂りましょう。
注意すべき点は、食べ物だけで「マイオカイン」は増えないということ。
毎日のソフトな運動が基本で、その動きを助けるために、「タンパク質」を摂ることが大切なんです。
「無酸素運動」はなんとなくできそうだけど、「有酸素運動」をする体力に自信がない…という方には「MCTオイル」がおすすめ。
「MCTオイル」は、体内で素早く分解されて、エネルギーになります。
さらに、持久力UPが期待できるので、「有酸素運動」をする際の強力なサポーターになってくれますよ。
運動は「第2の薬」、健康は筋肉でつくられているとも言われています。
毎日ソフトな運動を続けて「マイオカイン」の分泌を促し、健康的な生活を送りましょう。