今回は、最近ダイエッターの間でも注目され始めている「ケトン食」について紹介致します。
ケトン食とは「低糖質・高タンパク・適正脂質」をポイントとした食事法です。
サッカーの長友選手を始めとしたトップアスリートも取り入れていることでその知名度も上がり、最近では「ケトジェニック」とも呼ばれるようになりました。
元々は、てんかん患者のための食事療法でしたが、最近ではさまざまな領域で活用されています。
この記事では、ダイエットにおいてのケトン食について紹介しますので
- ダイエットにおいてのケトン食とはどういうものか
- ケトン食と糖質制限はどう違うのか
- ケトン食でOK・NGな食材はなにか
といった疑問も解決出来ます!
この記事をご覧になっていただければケトン食について正しく理解していただいたうえで、手軽に普段の食生活にもケトン食を取り入れられるようになります。
健康が見直される今こそケトン食で健康な体を目指しましょう!
当記事監修者:麻生れいみ先生 管理栄養士・料理研究家。医療栄養学修士。東京医療保健大学大学院卒業。全国アスリート臨床栄養協会理事、日本健康食栄協会代表。Nourish Lab主宰。ミリオンセラー作家。著書に『20kgやせた!10分ごはん』(宝島社)、『麻生れいみ式ロカボダイエット』(ワニブックス)、『オイルをたせば脂肪が燃える! 麻生れいみ式ケトンアダプト食事法』(主婦の友社)、『免疫栄養ケトン食でがんに勝つレシピ』(光文社)など。 麻生れいみ先生の公式サイトはこちら |
目次
ダイエットにおいてのケトン食とは?
元々はてんかんを治療するための医療食として取り入れられていましたが、最近ではトップアスリートも体作りに取り入れ、高いダイエット効果も期待できるとして注目されているのが「ケトン食」
通常の食事よりも糖質摂取量を抑え、「ケトン体」を体内で生成させるのがケトン食の特徴。
「ケトン体」とは、ブドウ糖と同じように人体の活動を支えてくれる「第二のエネルギー」とも呼ばれている栄養素。
人は飢餓状態に陥ると、身体が自然にケトン体をエネルギーにするので、ケトン体は実は人類には馴染み深いものなんです。
また、ケトン体をエネルギーにするエネルギー回路の事を「ケトン体回路」と呼び、ケトン体回路では中性脂肪が分解されケトン体としてエネルギーになります。
糖質を控えることで、ケトン体回路に切り替わりやすくなりますので、脂肪が燃えやすくなり、ダイエットに効果的と言われているのです。
麻生先生
ケトン食と糖質制限の違い
ケトン食と糖質制限は『糖質を制限する』という点においては同じです。
ただ、元々医療食として用いられていたケトン食は、一般的な糖質制限と比較して糖質の摂取量の許容範囲が狭いです。
一般的な糖質制限では糖質摂取量の目安が幅広く設けられています。緩い糖質制限ダイエットなら「110〜140g」、通常なら「70〜100g」、より厳格な糖質制限ダイエットなら「30〜60g」のように全部で3段階に分けられていますが、それに対しケトン食は糖質量を「40〜60g」に納めるように定められています。
ですので、ケトン食は「厳格な糖質制限」とも言い換えられますね。
ダイエットにおいてのケトン食のメカニズム
ケトン食では糖質を制限することで体内のエネルギー源をブドウ糖から中性脂肪に切り替える事が出来ます。
体内のエネルギー回路が糖質から脂質に切り替わるメカニズムを順番に説明すると
- 糖質を制限する
- 体内のブドウ糖が枯渇する
- 体内の脂肪細胞から中性脂肪を分解
- 肝臓で脂肪酸の一部からケトン体が生成される
- 糖の代わりにケトン体をエネルギー源とするようになる
上記のようなメカニズムで、体内のエネルギー回路が切り替わっていきます。
しかし現代人は糖質過多の食生活のため、ケトン体が使われてない方も多いとか。
糖質三昧な方がいきなり糖質制限をすると、スムーズにケトン体回路に移行できず頭が痛い、クラクラするといった状態になる場合も。
そんな時、MCTオイルを取り入れることで、体がケトン体回路に切り替わりやすくなると同時に、ケトン体の生成も促進、よりダイエット効果を高めることができます。
麻生先生
ダイエットにおいてのケトン食に必要な食材の選び方
具体的にどんな食材がダイエットにおいてのケトン食に向いているのか見ていきましょう。
どんな食材を選べばいいのか知っておくとケトン食を始めるのが楽になります。
基本ルール:低糖質・高タンパク質、良質な脂質を適正に、ビタミン・ミネラル・食物繊維を意識する
ケトン食では糖質を制限する代わりに、高タンパク質、良質な脂質を適正に、ビタミン・ミネラル・食物繊維をしっかり摂り入れることが欠かせません。
麻生先生
肉類
肉は良質なタンパク質と脂質を摂取できる食材なので、ケトン食において積極的に摂りたい食材です。
ただし、味付けの際に使用する調味料で余計な糖質を加えてしまわないように、出来る限り塩コショウなどシンプルな味付けで食べるようにしてください。
卵
卵は1つで6gのタンパク質が摂れますし、その他の栄養素も豊富に含まれているため、ケトン食では積極的に食べても大丈夫な食材です。
ただし、卵を使った加工品の中にはは糖質が多く含まれるものもあるため、注意が必要です。(市販のだし巻き卵等)
魚類
魚も肉と同じく、是非食べてほしい食材です。
特に青魚(イワシ・サバ・サンマ等)が良いとされています。青魚は「必須脂肪酸」と言われている良質な脂質「DHA・EPA(オメガ3系脂肪酸)」が豊富に含まれているので、血液中のコレステロールや中性脂肪を減少させる効果も期待出来ます。
ただし、「照り焼き」にしたりすると糖質オーバーになってしまうこともあるので、肉類と同じように味付けには注意しましょう。
脂質
脂質は、肉類と同じくらいケトン食において大事な食材です。
とはいえ、単に脂質を多く摂ればいいというわけではなく、「良質な脂質」を選ぶことが肝心。例えば
- オメガ3系脂肪酸を多く含む「亜麻仁油」
- オメガ9系脂肪酸を多く含む「オリーブオイル」
- ケトン体回路のスイッチを入れてくれる「MCTオイル」
上記のような脂質です。
亜麻仁油やMCTオイルはそのまま生食用に。
オリーブオイルは調理用油に使うのがおすすめです。
野菜類
ケトン食を健康に継続し効果を実感するためにも食物繊維やビタミン・ミネラルを含む野菜は大切ですので、葉物野菜やブロッコリー・カリフラワー・トマトやアボガドなどの野菜は肉類と同じくらい食べた方が良いとされています。
ただし糖質を多く含む野菜についてはNGとなるので、避けたい食材で解説します。
大豆製食品
大豆製品は糖質が低く、植物性タンパク質なので、ケトン食には推奨される食材です。特に糖質の低い豆腐・油揚げ・がんもどき・おから・納豆がおすすめ。
ただし、豆類には糖質が多分に含まれる食品も多いので注意が必要です。
キノコ類
キノコ類は食物繊維を多く含み食後の血糖値上昇を緩やかにする効果もあるため、ケトン食でおすすめの食材です。
キノコ類に含まれるキノコキトサンという成分は脂肪が蓄積しないようにしたり、血をサラサラにする効果もあります。
海藻類
海藻もキノコ類と同じく豊富な食物繊維が含まれるため、積極的に食べたい食材です。
特にわかめ・ひじき・昆布などの乾燥したものはカルシウムも豊富に含まれるため、牛乳をさけるケトン食ではぜひ摂取していきましょう。
ケトン食にオススメ!「MCTオイル」とは?
ケトン食と検索すると目にすることも多い「MCTオイル」。
ダイエットにおいてのケトン食では、MCTオイルは体がケトン体回路に切り替わりやすくなる着火剤のような役割をします。
MCTオイルとはココナッツオイルから「中鎖脂肪酸」という成分だけを抽出したオイルのこと。
中鎖脂肪酸は、日常的に使われている植物油の主成分「長鎖脂肪酸」と比べて分子構造が短いため、消化が早く素早くエネルギー源になり、脂肪として蓄積されにくいというメリットがあります。
また、体内でケトン体の生成を促してくれるので、ケトン食には欠かせないといっても過言ではありません。
透明でサラサラとした無味無臭のオイルなので、料理の味わいや風味を損なうこともありません。いつもの食事にも取り入れやすいオイルなのです。
冒頭でも解説したようにケトン食では良質な脂質を多く摂取することがとても大切ですので、MCTオイルを普段の食生活に取り入れ、手軽にケトン食にチャレンジしてみてください。
リピーター続出!選ばれ続けている「仙台勝山館MCTオイル」とは?
仙台勝山館MCTオイルは、日本初の100%ココナッツ由来のMCTオイルです。
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ダイエットにおいてのケトン食では控えたい食材とは
ダイエットにおいてのケトン食で食べないように気をつけたい食材についてもチェックしておきましょう。
麻生先生
基本ルール:「糖質」が高い食品はNG
ケトン食でNGとなるのは『糖質が多い食材』です。
元は糖質が低くても加工食品になると糖質を多分に含んでしまう食品もあり、意図せず摂取してしまうこともあるので気をつけましょう。
主食(米、パン、麺類等)
これら主食は言わずとしれた炭水化物(=糖質)が多く含まれる食品ですので、ケトン食ではNGとなります。
主食が無いと物足りないという方はシラタキを細かく切ってお米に見立てたものや、カリフラワーライスで代用する方もいるので参考にしてみてください。
また「どうしてもパンが」と、我慢できなくなった時は大豆から作られた低糖質パンなども販売されているので活用してみてください。
根菜(ニンジン、ゴボウ、サツマイモ等)
根菜は糖質が高いため控えた方がいい食材です。特に糖質の高い芋類やにんじんは避けましょう。
ただしレンコンやごぼうは少量ならOKなので摂りすぎに注意しながら取り入れることで食物繊維を補うことができます。
その他ショウガ・大根・カブは根菜ですが糖質が低いのでOKです。
清涼飲料水(スポーツドリンク、炭酸ジュース等)
清涼飲料水は昔から想像以上の砂糖が含まれるということが言われているように、ケトン食においても避けたい食品です。
糖類ゼロといいながらも低カロリーで甘い清涼飲料水もありますが、ケトン食ではこうしたものに使われる人工甘味料もNGなので避けておきましょう。
まとめ
ケトン食とはなにか、どのような効果があるのか、またケトン食ではどんな食材がOK・NGなのかを解説してまいりました。
麻生先生
麻生先生
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最後までお読みいただきありがとうございました。