最近話題になっている「オメガ3系脂肪酸」について「何となく健康によさそうだけど、詳しくは知らない」という方も多いのではないでしょうか。
オメガ3系脂肪酸とは、n-3系脂肪酸のことで「αーリノレン酸」「DHA」「EPA」の3つに分けられます。
この記事では、オメガ3系脂肪酸がどんな役に立つのか、メリットやデメリットにはどんなことがあるのか、手軽に摂るにはどうすればいいのか、といった内容をまとめています。
特に、血管や血液の健康状態が気になる方や、体脂肪が気になる方は最後までチェックしてみてくださいね。
目次
オメガ3系脂肪酸ってどんな成分?
オメガ3系脂肪酸は「α-リノレン酸」「DHA」「EPA」の3つに分けられます。まずはそれぞれについて、詳しく見ていきましょう。
植物由来の「α-リノレン酸」
【α-リノレン酸とは?】
「α-リノレン酸」とは、健康に良い油の成分のひとつです。
ひとえにリノレン酸と言っても、「α(アルファ)」「γ(ガンマ)」「β(ベータ)」など様々な種類があります。これらは、ギリシャ文字が由来になっており、発見された順番を表しています。
つまり、α-リノレン酸は「最初に発見されたリノレン酸」という意味です。α-リノレン酸は人間の体内で作られないことから、必須脂肪酸と呼ばれています。
【α-リノレン酸の効果とは?】
αリノレン酸には、血栓がつくられるのを防いだり、血圧を下げたり、アレルギーを抑制したりとさまざまな働きが期待できます。主に心血管疾患の予防に効果的と言われています。
【α-リノレン酸を含む食材とは?】
αーリノレン酸は、主に植物に含まれている成分です。亜麻やエゴマの種子、しそ、ほうれん草、くるみなどに多く含まれています。
DHA(ドコサヘキサエン酸)
【DHAとは?】
DHAはドコサヘキサエン酸の略称です。
DHAも人の体内で作られない、必須脂肪酸の一種。脳や網膜など、神経系に多く含まれている成分です。
「魚を食べると頭がよくなる」と聞いたことがあるかもしれませんが、これは迷信ではありません。
その理由は、DHAは人の脳組織に多く存在する成分で、とある研究では、胎児の脳の発達に伴い、DHAの量も増加するという結果が出ているからです。
DHAは脳が発達過程の子供にとって、重要な栄養素だと考えられているのです。
【DHAの効果とは?】
DHAは子供の脳の発達に必要なだけでなく、脳卒中や心筋梗塞などの心血管疾患を予防したり、悪玉コレステロールを減らしたりする効果も期待できます。
さらに、アレルギーを抑制したり、脂肪を燃焼したりするといったさまざまな働きがあります。
また、DHAは子供の脳の発達だけでなく、大人の脳の認知機能の維持や改善にも効果的だとされていて、現在も研究が進められています。
学習能力や記憶力といった、認知機能を高めるのに有効と言われているので、積極的に摂取したい成分ですね。
【DHAを含む食材とは?】
DHAを多く含む食材として有名なのが、青魚。
青魚とはイワシやサバ、サンマなど背が青い魚の事です。その他にもマグロのトロ(霜降り)部分や、目のゼリー部分も、DHAが豊富に含まれています。
また、脂がのった旬の魚のほうが、DHAを多く含みます。買い物をする際は、旬の青魚を中心に選ぶのもポイントです。
EPA(エイコサペンタエン酸)
【EPAとは?】
EPAはエイコサペンタエン酸の略称です。こちらも体内で作られない必須脂肪酸の一種。
実は、EPAの歴史は浅く、1960年代に行ったグリーンランドのイヌイットを対象にした実験がはじまりです。
イヌイットは土地柄ほとんど野菜を食べません。
主食はアザラシなどの肉にも関わらず、ヨーロッパ人より心筋梗塞で亡くなるケースが少なかったのです。
その理由は、アザラシが主食とする青魚にありました。
アザラシの肉には青魚に含まれるEPAが豊富に含まれているため、それを食べるイヌイットの血液中にもEPAが多かったのです。
それ以降、EPAは血液や血管の健康を維持するために効果的な成分として、現在も研究が進められています。
【EPAの効果とは?】
EPAは、血管や血液の健康を保つ効果が期待できます。
特に、血液中の脂質濃度を下げることから、血液をサラサラにする効果があり、医薬品に使用されるほど高い効果が期待されています。
そのほかにも、目のうるおいをキープする、体脂肪を燃焼するなどといった効果が期待できます。
【EPAのを含む食材とは?】
EPAを豊富に含む食材は、DHAと同じく青魚です。
より多くのEPAを摂取したい場合は、新鮮で脂の乗った旬の魚を選びましょう。
ちなみに、アユの肝にもEPAが多く含まれています。
オメガ3系脂肪酸のメリット・デメリットまとめ
【メリット】
オメガ3系脂肪酸には
- 血液をサラサラにする
- 血管の健康を維持する
- 血中の脂質濃度を下げる
- アレルギーを抑制する(花粉症など)
- 心血管疾患を予防する
- 体脂肪を燃焼しやすくする
といったメリットがあります。主に血液や血管によい影響を与えるものが多いです。
人は年齢を重ねるほど血管が固くなり、高血圧や心血管疾患を発症しやすくなるので、オメガ3系脂肪酸を積極的に摂取して、健康維持に役立てましょう。
また、DHAとEPAの「体脂肪を燃焼しやすくする」というメリットもあります。
その理由は、DHAとEPAには脂肪を分解し熱を発生する、「ベージュ細胞(※脂肪の燃焼に関係がある褐色細胞の一種)」を増やす働きが期待できるからです。
おいしく魚を食べながら、体脂肪を減らせるなんて一石二鳥ですね。
【デメリット】
先ほど、さまざまなメリットをご紹介しましたが、摂り過ぎには注意しましょう。
いくら体にいい影響を与えるといっても、過剰な摂取を続けると副作用が出ることもあるからです。
日本人の食事摂取基準2020年版では、オメガ3系脂肪酸(n-3系脂肪酸)は30~49歳女性だと1.6g、男性は2.0g*¹の摂取目標が定められています。
上限量は現在のところ、定められていません。
ただし、サプリメントの場合、摂取目安量を超える過剰な摂取を続けると、吐き気や下痢、傷を負った際に血が止まりにくくなるといった副作用が起きる可能性があります。
特に、血液に関する薬を服用している方がサプリメントを服用する場合は、かかりつけ医や管理栄養士、薬剤師にご相談ください。
*¹引用元:日本人の食事摂取基準(2020 年版)の概要
厚生労働省 日本人の食事摂取基準 3 脂質
オメガ3系脂肪酸を効率よく摂取する方法
オメガ3系脂肪酸が体にいいことはお分かりいただけたと思います。
ただ、どれだけ体によくても、毎日青魚を食べ続けるのは難しいですよね。
そこで、効率よくオメガ3系脂肪酸を摂取するためにおすすめなのが、「ナッツ」「亜麻仁油」「サプリメント」の3種類です。
ナッツなら「くるみ」がおすすめ!
ナッツの中でもオメガ3系脂肪酸を特に多く含むのが、くるみです。
ひとつかみ(約28g)のくるみを食べるだけで、1日に必要なオメガ3系脂肪酸(約2.5g)を摂ることができます。
コンビニやスーパーなどで手軽に手に入るのもメリットですね。
くるみならおやつ代わりにつまみやすいので、無理なく食べられるでしょう。
糖質も少ないので、糖質制限中の方でも問題ありません。
オイルなら「亜麻仁油」がおすすめ!
ナッツの他にも、オメガ3系脂肪酸が多く含まれる食材の一つに「亜麻」があります。
この亜麻から作られる油「亜麻仁油」も、オメガ3系脂肪酸を摂取するのにおすすめです。
なんと、たった小さじ1杯で1日に必要なオメガ3系脂肪酸(2g程度)を摂取できるのです。
ただし、亜麻仁油は熱に弱い性質を持つのと、熱を加えると特有のにおいが出てしまうので、加熱調理に使うのではなく、料理に直接かける・混ぜるなどして、そのまま使いましょう。
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EPA・DHA配合のサプリメントもおすすめ!
「手軽に効率よく摂取する」という意味では、サプリメントもおすすめです。サプリメントなら持ち運びも簡単なので、いつでも気軽に飲めます。
また、ひとえにサプリメントといっても、DHAだけ配合しているもの、EPAとDHAの2種類を配合しているものなど、さまざまです。
特におすすめなのが、今話題の「MCTオイル」も配合したハイブリッドなサプリメントです。
MCTオイルは脳のエネルギー源にもなるので、考えるためのパワーを生み出してくれます。
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まとめ
オメガ3系脂肪酸には、「αーリノレン酸」「DHA」「EPA」の3種類あります。
血液や血管、体脂肪の燃焼などに役立つだけでなく、脳の発達や認知機能の向上に効果があるとされており、今も研究が進められている注目の成分です。
主に、「青魚」に豊富に含まれており、その他「クルミ」「亜麻仁油」にも多く含まれています。
「毎日オメガ3系脂肪酸を含む食材を摂るのが難しい」「効率よく摂取したい」という方にはサプリメントもオススメです。
ただし、サプリメントは取り過ぎに注意が必要なので、1日の摂取目安量「男性2g」「女性1.6g」(※30~49歳の場合)を意識してみてください。
仙台勝山館ココイルは「MCTオイルのパイオニア」として、創業から真摯に食用油と向き合ってきました。
また仙台勝山館ココイルはこれまでも、そしてこれからも、皆さまによりよい食と健康の提案をしていきたいと思っております。
MCTオイル・糖質制限・ケトン食など、健康やダイエットに役立つ情報を発信してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。