ここ2〜3年で急速に知名度をあげている「オートミール」。
ダイエットや健康に良いと話題になっていますが、
「糖質制限中でもオートミールを食べていいの?」
「オートミールにはどんな栄養素が含まれているの?」
といった疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。
実は、オートミールはダイエットにぴったりの主食で、糖質制限にも適した食材なんです。
なぜならオートミールは、同じくらいの体積の米と比べて糖質やカロリーが低いのに、栄養価が高いから。
また米よりも短時間で調理できるので、筆者自身も週に5回はオートミールを食べるほど、便利な食材でもあります。
この記事では、オートミールの栄養素や糖質制限での活用方法を徹底的に解説。
オートミールをおいしく食べるおすすめレシピも紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
オートミールとは?
そもそもオートミールとは、穀物の一種である「オーツ麦」を食べやすく加工した食品の総称。
オーツ麦はもみ殻の形が“ツバメ”に似ていることから、別名「燕麦(えんばく)」とも呼ばれています。
オートミールは加工の状態によって名前が変わり、日本で手に入るものは主に以下の3種類です。
- スティールカットオーツ……オーツ麦を3分の1程度の大きさに割ったもの
- ロールドオーツ……オーツ麦を蒸して薄く伸ばしたもの
- クイックオーツ……ロールドオーツを細かく砕いたもの
上記のなかでも、特に手に入りやすくて食べやすいのはロールドオーツとクイックオーツ。
水や牛乳で煮てお粥のように食べたり、甘味料とオイルを絡めてグラノーラとして食べたりするのが一般的です。
最近では、ロールドオーツを少量の水でふやかしてごはんのように食べる「米化」も一般的な食べ方になりつつあります。
オートミールのここがスゴイ!他の主食と比べてみた!
米や小麦と同じ穀類の一種であるオートミール。
一体なぜ、昔から馴染みのある米や小麦よりも注目されているのでしょうか?
その理由は、ほかの主食と比べたときに以下3つの点が優れているから。
- タンパク質・食物繊維などが豊富
- 腹持ちが良く、1食分の糖質・カロリーが低い
- GI値が低い
上記の特徴から、オートミールは特にダイエットやボディメイクにぴったりの主食だと言われているんです。
3つの特徴について、より詳しく解説していきます。
栄養価が高い!→タンパク質・食物繊維が豊富
オートミールはほかの主食に比べて、タンパク質や食物繊維が豊富に含まれています。
以下はよく食べられている主食類とオートミール、それぞれ1食分のタンパク質・食物繊維量を比較した表です。
(ちなみに、オートミールをお湯や水でふやかすと水分を吸って膨れるので、30gでも1食分にちょうど良い量です。)
タンパク質 | 食物繊維 | |
オートミール (1食30g) |
4.1g | 2.8g |
白米 (120g) |
3.0g | 1.8g |
食パン (1枚60g) |
5.8g | 1.4g* |
(※ 日本食品標準成分表2015年版(七訂)プロスキー変法で計算された値を採用)
上記表からわかるとおり、オートミールの食物繊維量は白米や食パンの約2倍。
タンパク質量は食パンより少ないものの、良質なタンパク質の評価基準である「アミノ酸スコア*」はオートミールの方が高くなっています。
(※アミノ酸スコアの数値:白米…65、食パン…およそ50、オートミール…100)
ほかにも鉄分が白米の10倍、玄米の1.5倍以上含まれているため、不足しがちな鉄分を主食から補えます。
1食分の糖質・カロリーが低い
栄養が豊富なオートミール、実は主食のなかでは低カロリーかつ低糖質なんです。
実際に白米、食パン、オートミール、それぞれ1食分のカロリーと糖質量を比較してみました。
カロリー | 糖質 | |
オートミール (1食30g) |
105kcal | 17.9g |
白米 (120g) |
187kcal | 42.7g |
食パン (1枚60g) |
161kcal | 29g* |
(※ 日本食品標準成分表2015年版(七訂)プロスキー変法で計算された値を採用)
オートミールは白米と食パンに比べて、カロリーが30〜45%、糖質量は40〜60%低くなっています。
同じ1食分で、タンパク質と食物繊維が豊富なうえに糖質とカロリーが低く、ダイエットに適していることがよくわかりますね。
GI値が低い
オートミールは低糖質・低カロリーに加えて、「低GI」という特徴を持っています。
GI値とは、その食品の血糖値の上げやすさを示すバロメーター。
一般的に食品のGI値が高いほど血糖値が上がりやすく、低いほど血糖値の上昇がゆるやかになります。
ぶどう糖のGI値を100としたとき、主食類のGI値は以下のとおりです。
- オートミール……55
- 白米(120g)……88
- 食パン(1枚60g)……95
オートミールのGI値は、ほかの主食類に比べてかなり低め。
血糖値がゆるやかに上昇するので、糖尿病の予防効果や脂肪をつきにくくする効果が期待できます。
オートミールは糖質制限中の主食にオススメ
ご紹介した上記3つの特徴から、オートミールは糖質制限ダイエット中におすすめの主食です。
ほかにも糖質制限中の主食として使いやすい理由を、以下にいくつかピックアップしてみました。
- 5分あれば調理できる
- 水で大きくふやけるので、少量でも満足感がある
- 乾燥した状態で常温保存できる
- 和洋中、しょっぱい・甘い、さまざまな味付けに合う
筆者もダイエットを抜きにして、短時間で調理しやすくお腹が膨れるという理由でオートミールを昼食によく食べています。
とはいえ、まだ「オートミールをおいしく食べられるか不安」という方もいらっしゃるでしょう。
そんな方のために、続いてはオートミールがおいしく食べられるおすすめレシピをご紹介します。
オートミールのオススメレシピ
オートミールとMCTオイルで簡単ヘルシートマトリゾット
オートミールとトマトジュースで作る、簡単なトマトリゾットのレシピです。
耐熱容器に材料を入れ、電子レンジで2分加熱するだけで完成するので、忙しいときもあっという間に作れます。
刻み玉ねぎやツナ缶を使えば、包丁不要でさらに時短になりますよ。
動物性のタンパク質(ハムやウインナー、魚の缶詰など)を少量でも入れると、旨味がプラスされてよりおいしく食べられます。
材料
- オートミール:20~30g
- トマトジュース(無塩):200ml
- 玉ねぎ:約15g
- ベーコン:1/2枚
- コンソメ(粉末):小さじ1
- 粉チーズ:大さじ1
- MCTオイル:大さじ1
作り方
- 耐熱容器にオートミール、トマトジュース、コンソメを入れてかき混ぜます。
- みじん切りの玉ねぎと短冊切りのベーコンを加え、ラップをせず、600Wの電子レンジで2分加熱します。
- 電子レンジから取り出したら、MCTオイル、粉チーズ、コショウをかけて完成です。
MCTオイルのオートミール卵粥
オートミールと卵で作る、中華風のお粥レシピです。
このレシピを基本として、出汁の種類を変えたりトッピングを変えたりすると、さまざまなバリエーションを楽しめます。
卵を後入れするのが、ふんわりと仕上げるポイントです。
材料
- オートミール:30g
- 水:150cc
- 卵:1個
- 鶏がらスープ:小さじ2
- MCTオイルスティック:1個
作り方
- 耐熱容器にオートミール、鶏がらスープの素、水を入れて軽く混ぜます。
- ラップをせず、500Wの電子レンジで1分30秒加熱します。
- 電子レンジで加熱している間に、卵を溶いてMCTオイルを混ぜておきます。
- 加熱し終わった容器を取り出して軽く混ぜ、卵を回し入れてざっくり混ぜます。
- 再度、500Wの電子レンジで1分30秒加熱して完成です。
食物繊維たっぷり♪MCTオイルパウダーを使ったオートミールクッキー
オートミールをお菓子作りに使えば、手軽にたっぷり食物繊維が摂れます。
なかでもクッキーに使うレシピは、欧米でも定番。
ザクザクの食感と香ばしさがクセになる味わいです。
ザクザク食感にするポイントは、生地をできるだけ薄く伸ばして焼くこと。
厚みがあると中心がしんなりしやすいので、5ミリくらいの薄さを目指して焼いてみてください。
材料
- オートミール(ロールドオーツ):70g
- 米粉:20g
- アーモンドパウダー:10g
- MCTオイルパウダー:大さじ2
- メープルシロップ:大さじ1.5
- エリスリトール:大さじ1
- 豆乳:大さじ2
- 塩:ひとつまみ
- ベーキングパウダー:2g
- レーズン:適量
- カカオニブ:適量
作り方
- オートミールはフードプロセッサーに10秒ほどかけ、軽く粉砕します。(クイックオーツを使う場合は不要です)
- ボウルに全ての材料を入れ、ムラのない状態になるまで混ぜ合わせます。
- クッキングシート(またはシルパン)をオーブン用天板に敷き、スプーンで生地をすくって間隔を空けて落としていきます。
- 天板に落とした生地を、スプーンの背などで5ミリくらいの厚さになるまで伸ばします。
- 170度に余熱したオーブンで20分焼き、粗熱を取ったら完成です。
まとめ
オートミールはタンパク質と食物繊維が豊富で、低糖質・低カロリー・低GIな穀物。
保存しやすく調理も簡単なので、ダイエットや糖質制限中はもちろん、普段の食生活にもおすすめの食材です。
ロールドオーツやクイックオーツなどの種類があり、ロールドオーツはご飯やおかゆのような食べ方、クイックオーツはオーバーナイトオーツやお菓子作りに向いています。
ご紹介したオートミールレシピのほかにも、雑誌や書籍、SNSなどでレシピが多数公開されています。
ぜひお好みのレシピを見つけて、おいしくオートミールを取り入れてみてくださいね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!