カロリー制限だけのダイエットは要注意!メリット・デメリットとは?

MCTオイル
ライタープロフィール
満畑 ペチカ
調理師ライター。作って食べることが大好きで、調理師免許を取得。過去に糖質制限で20kgの減量に成功しています!栄養や調理の知識、ダイエット経験を生かして、わかりやすい記事をお届けします。

ダイエットといえば、まず思いつくのが「カロリー制限」。

食事の量を減らして摂取カロリーを少なくすることが、ダイエットの基本だと考えている方も多いのではないでしょうか。

しかし、実は”ただ”カロリーを制限するだけのダイエットは、ほとんど意味がないんです。

なぜなら、カロリーだけを制限すると基礎代謝が落ち、痩せにくく太りやすい体になってしまうから。

この記事ではカロリー制限ダイエットの詳細と注意点、メリット・デメリットを解説します。

ぜひ参考にしてみてください。

ダイエット中に摂るべきカロリーの目安は?

果物や野菜をテーブル一面に並べた様子

日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、一日に必要なエネルギー量(推定エネルギー必要量)は以下の計算式で求められます。

基礎代謝基準値(kcal/kg 体重/日)×参照体重(kg)×身体活動レベル

自分にあったエネルギー量を計算するために、まずは基礎代謝基準値と身体活動レベル*を確認していきましょう。

18〜64歳における基礎代謝基準値は以下のとおりです。

基礎代謝基準値 男性 女性
18〜29歳 23.7 22.1
30〜49歳 22.5 21.9
50〜64歳 21.8 20.7

身体活動レベルは、日常生活の内容や運動量によって以下のように分かれます。

身体活動レベル 低い(Ⅰ) ふつう(Ⅱ) 高い(Ⅲ)
1.50(1.40~1.60) 1.75(1.60~1.90) 2.00(1.90~2.20)
日常生活の内容 生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合 座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、通勤・買い物での歩行、家事、軽いスポーツ、のいずれかを含む場合 移動や立位の多い仕事への従事者、あるいは、スポーツ等余暇における活発な運動習慣を持っている場合
中程度の強度(3.0~5.9メッツ)の身体活動の 1日当たりの合計時間(時間/日) 1.65 2.06 2.53
仕事での 1 日当たりの合計歩行時間(時間/日) 0.25 0.54 1.00

例えば、上記表を参考に【30歳・女性/体重53kg/身体活動レベル:低い(Ⅰ)】の推定エネルギー必要量を求めると、計算式は以下のとおり。

21.9×53×1.5=1,741

【30歳・女性/体重53kg/身体活動レベル:低い(Ⅰ)】の方に必要な一日のカロリーは、およそ1,740kcalです。

ただし、この計算式で導き出された推定エネルギー必要量は、そのときの体重を保つために適当なエネルギーと定義されています。

つまり体重を減らしたい場合は、以下のいずれか、もしくは両方をおこなう必要があるんです。

  • 身体活動レベル以上に運動する(消費カロリーを増やす)
  • 計算結果のカロリーよりも摂取カロリーを減らす

おすすめは、運動とカロリー制限を両方適度におこなうこと。

具体的には、推定エネルギー必要量から10〜20%摂取カロリーを減らしつつ、軽い筋トレや有酸素運動などをおこなって消費カロリーを増やすのがおすすめです。

「運動が苦手だから」とカロリー制限しすぎると、次に解説する「デメリット」の原因になってしまうので注意しましょう。

(※各数値は「日本人の食事摂取基準(2020年版)」から引用)

カロリー制限ダイエットのメリット・デメリット

カロリー制限ダイエットのメリットは以下の2つです。

  • カロリーの範囲内で好きなものを食べられる
  • 中長期的なダイエットをおこないやすい

一方、間違ったカロリー制限ダイエットをおこなうと、以下のようなデメリットがあります。

  • 筋肉が減りやすい
  • リバウンドしやすい体質になる

メリットを具体的に解説しつつ、デメリットを回避する方法をご紹介します。

メリット①:カロリーの範囲内で好きなものを食べられる

ハンバーガーとポテトが並んだテーブルを4人で囲んでいる様子

カロリー制限は、大まかにカロリーの摂取量を制限するダイエット方法。
そのため、糖質制限ダイエットのように食べ物の制限がありません。

カロリー摂取量の範囲内に収まれば、ある程度好きなものが食べられます。

ただし好きなものが食べられるといっても、栄養バランスは考慮する必要があります。

「ダイエット中にタンパク質を摂るべき理由とは?オススメの食材も紹介!」の記事では、三大栄養素のおすすめ摂取バランスを紹介しているので、あわせて参考にしてみてください。

メリット②:中長期的なダイエットをおこないやすい

開いたスケジュール帳に鉛筆を置いた様子

カロリー制限ダイエットは、中長期間かけて減量することに適した方法です。

急激に体重が減るわけではありませんが、禁止される食べ物もないのであまりストレスをかけずに減量できます。

また「〇〇だけダイエット」や「1日1食」など、短期間で急激に痩せる可能性があるダイエットは、体に負担がかかるのでおすすめできません。

急激に痩せると、女性の場合は月経が止まってしまう場合もあります。

中長期的に続けて健康に痩せるためには、ストレスがたまりにくく続けやすいカロリー制限はおすすめです。

次に、カロリー制限ダイエットのデメリットをご紹介します。

デメリット①:筋肉が減りやすい

フィットネスウェアを着て両腕を上げている金髪の女性

ダイエットでカロリーを制限しすぎると、筋肉が減りやすくなるといわれています。

なぜなら、活動するためのエネルギーを食べ物から得られなくなると、体は筋肉を分解してエネルギーを得ようとするから。

つまり長期的にエネルギー不足の状態が続くと、筋肉の分解も継続され、筋肉量が減ってしまうんです。

「筋トレをすれば筋肉が付くのでは?」と考えがちですが、エネルギーが足りていなければ、いくら筋トレをしても筋肉は増えません。

筋肉量が減ると、2つ目の「リバウンドしやすい」というデメリットにもつながります。

筋肉を落とさないためにも、少なくとも基礎代謝以上、推定エネルギー必要量の8〜9割を目安にカロリーを摂りましょう。

デメリット②:リバウンドしやすい

クルクルとねじれたメジャーが乗った体重計

過度なカロリー制限を続けると、結果的にリバウンドしやすい体になってしまいます。

過度なカロリー制限でリバウンドしやすくなる理由は、以下の3つです。

  • 摂取カロリーが少ない状況に慣れようとして、体が基礎代謝量や運動でのカロリー消費量を少なくする(ホメオスタシス)
  • 筋肉量が減り、基礎代謝量が少なくなる
  • 体が飢餓状態になり、食べ物のエネルギー吸収率が上がる

つまり、生きているだけで消費するカロリーの量(基礎代謝量)が減り、食べ物からエネルギーを吸収しやすい体になるということ。

この状態に陥ると、次第に同じ食生活をしても体重が減らず、むしろ増えていってしまうということになりかねません。

対策は「デメリット①:筋肉が減りやすい」と同じく、少なくとも基礎代謝量以上のエネルギーを摂取することです。

「同じ食生活で体重が増える」という悲しい状態にならないよう、カロリーを制限しすぎないようにしてください。

カロリー制限中に食べたい・避けたい食材

カロリー制限中は「カロリー範囲内であれば何を食べても良い」というわけではありません。

ダイエットと健康のためには、適正なカロリーの範囲内で食事のバランスを取ることが大切です。

おすすめはPFCバランス*を管理する方法【※PFC:タンパク質(P)・脂質(F)・炭水化物(C)の略】

PFCバランスでは、全体的なカロリー摂取量を100%として、各栄養素を何%摂取するかを表しています。

ダイエット中におすすめのPFCバランスは以下のとおり。

タンパク質20%:脂質20〜25%:炭水化物55〜60%*

慣れるまではざっくりとカロリー計算をおこない、自分が普段どのくらいのバランスで栄養素を摂っているか、一度把握してみましょう。

(※参考:食事管理アプリ「あすけん」-【あす筋ボディメイクコース】の「あすけん推奨値」)

カロリー制限中にすすんで摂りたい食材

白いテーブルに散らばった乾燥大豆

カロリー制限中はPFCバランスを目安にして、まんべんなく食材を取り入れると、ダイエットにも健康にも効果的です。

なかでも積極的に摂りたいのは「まごわやさしい」食材。

「まごわやさしい」とは、次の食材のことです。

  • ま……豆類
  • ご……種実類(ごま、くるみ etc.)
  • わ……海藻類(わかめ、昆布 etc.)
  • や……野菜
  • さ……魚
  • し……きのこ類(しいたけ、しめじ etc.)
  • い……芋類(さつまいも、じゃがいも etc.)

上記の食材は良質なタンパク質や脂質をはじめ、ビタミンやミネラル、食物繊維をバランスよく摂取できます。

一食に「まごわやさしい」がすべて含まれているか見直すと、栄養バランスが整いやすくなりますよ。

また海藻類や野菜はカロリーが低く、食物繊維やビタミン・ミネラルといった不足しがちな栄養素が豊富に含まれているので、積極的に食事へ取り入れましょう。

カロリー制限中に避けたい食材

フライドポテトに緑のフォークを刺した様子

カロリー制限において、食べてはいけない「禁止食材」はありません。

ただし、摂りすぎを注意したい食材・料理には、以下のようなものがあります。

  • 揚げ物
  • 加工食品
  • 精製された砂糖

揚げ物は脂質量が多いため高カロリー。
さらには酸化した油が多く含まれているため、消化吸収の負担が増してしまいます。

加工食品は食品添加物が多く含まれているので、摂りすぎに注意しましょう。

精製された砂糖は血糖値を急激に上げてしまい、イライラや空腹感の原因となります。

ダイエットやカロリー制限中は、きび砂糖やてんさい糖、天然の低カロリー甘味料などを使うのがおすすめです。

カロリー制限と”脂質”の関係について

木の板に乗せたガラス容器に入った透明な油を、木のスプーンですくっている様子

脂質は1gあたり9kcalで、カロリーがタンパク質・炭水化物の約2倍。

カロリー制限中は摂取カロリーを抑えるために、高カロリーの「脂質」を避けてしまいがちではないでしょうか。

しかし、脂質は健康にとって欠かせません。

なぜなら、脂質の摂取量を極端に減らしてしまうと、以下のような不調が起こる可能性があるからです。

  • 肌や髪の潤いがなくなる
  • 便秘の原因になる
  • 脂溶性ビタミンが不足する可能性がある

目安としては、最低でも一日に必要なエネルギー量の20%を脂質で摂取すると良いでしょう。

このように健康には欠かせない脂質ですが、実は脂質の中でも脂肪になりにくいものがあります

それが「MCTオイル(中鎖脂肪酸油)」です。

MCTオイルに含まれる中鎖脂肪酸は一般的な植物油脂よりも消化吸収が早く、エネルギーになりやすい特徴があります。

体に蓄えられる間もなくエネルギーになるので、ほかの脂質よりも体脂肪になりにくいんです。

カロリー制限中に摂る脂質として、ぜひMCTオイルを取り入れてみましょう。

まとめ

カロリー制限ダイエットをおこなうとき、重要なポイントは以下の3つです。

  • 自分の推定エネルギー必要量を計算し、10〜20%減らしたカロリーを基準にする
  • 摂取カロリーを基礎代謝量以下にしない
  • PFCバランスやビタミン・ミネラルなどのバランスにも気を遣う

ただ摂取カロリーを減らすだけのカロリー制限をおこなうと、筋肉や基礎代謝量が減り、痩せにくく太りやすい体になってしまいます。

必要なカロリーを摂取しつつ、運動も取り入れて「摂取カロリー<消費カロリー」の状態を維持して、健康的にダイエットしていきましょう!

またカロリー制限中の脂質不足を補うときには、エネルギーになりやすい「MCTオイル」がおすすめです。

ぜひご活用ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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