【獣医師監修】ペットにもMCTオイル?犬や猫に与える時の注意点とは?

MCTオイル
ライタープロフィール
MCTオイル専門店スタッフ 齋藤
仙台勝山館ココイルのWEBディレクターです。健康食品・糖質制限・MCTオイルなど、サイト内の記事全般の編集をしています。「おいしい・ヘルシー・あたらしい」をモットーに、読者の皆様に健康の新常識をお届けいたします。趣味はサーフィン・ゲーム・食べ歩きです。宜しくお願い致します。

最近「健康に良い」と話題になっているMCTオイル。
人だけでなく「犬や猫の健康にも良い」と言われています。

「脳の認知機能の回復」や「てんかん発作の改善」に効果を期待する研究もあり、ペット用のMCTオイルも販売されているほど、今ペット業界でも注目され始めています。

そんなMCTオイルですが、実際に犬・猫に与えるとなると「少し不安・・・」と思う方もいるのではないでしょうか?

ということで今回は、MCTオイルの専門店:仙台勝山館ココイルのスタッフが、ペット食育協会APNA認定上級指導士である獣医師の藤井ちひろ先生に取材を行い、

「犬・猫にMCTオイルを与える時の注意点とは?」
「MCTオイルを与えるメリットとは?」
「逆に与えない方が良い場合とは?」

など、気になる点をお伺いしました!
日頃からペットの健康に関わっている獣医師の藤井先生だからこそ聞ける貴重なお話が盛りだくさん!

犬・猫の健康の為にも是非最後まで読んでいただき、MCTオイルの使い方を参考にしていただければと思います。

獣医師の藤井先生 藤井ちひろ先生
ペット食育協会APNA認定上級指導士
獣医師
(Rose Rose Animal Clinic 院長)
犬のことなら何でもナビするINUNAVIにてフードに関する監修多数

そもそもMCTオイルってどんなオイル?

MCTオイルをガラスの器に注いでいる様子
MCTオイルとは「中鎖脂肪酸(MCT)」という成分100%で生成された自然由来の植物油です。

中鎖脂肪酸は、一般的なサラダ油やオリーブオイルに含まれる長鎖脂肪酸と比べ4倍も早くエネルギーとして消化されるため、脂肪として蓄積されにくいという特徴をもっています。

また、ブドウ糖に変わる第二のエネルギー源である「ケトン体」を生成するため、「ダイエット」「健康」「医療」などさまざまな分野で注目を集め、活用されています。

最近では「認知機能の低下の予防」「てんかん発作の改善」といった健康維持に関する効果が認められ、高齢の方のエネルギー源としても注目を集めています。

獣医師に質問!ペットにMCTオイルを与えるメリットや注意点とは?

獣医師の藤井先生
今回、犬や猫にMCTオイルを与える時の注意点や与え方について、犬や猫の食育のプロフェッショナル、ペット食育協会APNA認定上級指導士であり、獣医師でもある藤井ちひろ先生に色々と質問をしてみました!

齋藤:先生!今回は宜しくお願い致します。

藤井先生:宜しくお願いします。

質問①:MCTオイルは犬や猫の「脳の認知機能」や「てんかん」に効果がある?

齋藤:MCTオイルに含まれる中鎖脂肪酸は「認知症予防」「てんかん発作の改善」に効果があるとされています。

齋藤:人の場合ですと書籍でも紹介される程に実績があるのですが、犬や猫となるとまだ事例が少ないかと思います。

齋藤:実際に犬や猫にとっても認知機能の回復やてんかん発作に効果があるのでしょうか?

藤井先生:そうですね、国内ではまだ事例も少なく裏付ける論文もないのですが、海外では犬用のフードを使った試験が行われています。
藤井先生:実際に薬で発作を十分にコントロールできなかったてんかん発作がおさまったというデータもあるんです。

藤井先生:また試験では、MCTオイル(中鎖脂肪酸)を追加しただけではなく、高脂質・高タンパクな「ケトン食」という食事療法も一緒におこなっています。こちらもまだまだ一般的ではありませんので、ペットの状態をよく知る獣医師と相談ししっかり治療計画を立てる必要があります。

出典:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26337751/

齋藤:MCTオイルを摂るだけでなく、日頃からペットの状況に合わせた食事ケアをすることが健康寿命を伸ばすことに繋がるのですね。

質問②:MCTオイルを犬や猫に与える時はどういった点に注意をすべき?

齋藤:MCTオイルを人に勧める時は「小さじ1杯~大さじ1杯から始める」「最初は少なめに徐々に増やしていく」といった点を注意するように伝えているのですが、

齋藤:犬や猫の場合はどういった点に注意すべきでしょうか?

藤井先生:MCTオイルも「油」になるので、人と同じように目標量に向けて徐々に増やすことですね。
藤井先生:特に犬の場合は膵臓の炎症「膵炎(すいえん)」を患う事が非常に多く、原因はさまざまですがその中の一つに「脂質の急な取り過ぎ」があげられます。
藤井先生:なので、MCTオイルを与える時は少量から徐々に量を増やすようにしてください。

藤井先生:また、犬・猫にとっても脂質は絶対に摂らなければならない栄養素の1つ。
藤井先生:取り過ぎは害ですが、適量は摂らなければならないので、せっかく脂質を摂るなら良質な脂質を摂った方が良いということでオメガ3を含むオイルを与える、健康に関心の高い飼い主さんも増えています。

齋藤:犬・猫にMCTオイルを与える時も人と同じで、まずは少量から徐々に慣らしていくのが重要という事ですね。

質問③:普段の食事にプラスMCTオイルをするときは、人間と同じように糖質制限を意識した食事内容にした方が良い?

齋藤:弊社では、ただMCTオイルを飲むだけではなく「糖質制限」も一緒にすることが大切だと伝えております。
齋藤:犬・猫にも同じことが言えるのでしょうか?

藤井先生:糖質制限は目的によっては犬・猫にも効果的ですが、健康寿命を延ばすためには食事だけで考えない方が良いです。
藤井先生:食べている内容が何にせよ最終的にカロリーが多くなりすぎれば同じ(痩せない)なので、低炭水化物・高タンパク・高脂質な食事にしながらも、遊びやお散歩などでちゃんと運動もさせましょう。

藤井先生:MCTオイルを与える場合は油がプラスされることになるので、特に以前に膵炎を患ったようなペットは普段の食事は低炭水化物だけでなく、低脂質(MCTオイルを加える分、脂質を控える)の方が良いかもしれません。

齋藤:膵炎の再発リスクも考えて食事全体のバランスを考える必要があるのですね。勉強になります!

質問④:MCTオイルを与えない方が良い場合ってある?

齋藤:犬・猫の場合は、MCTオイルを与えない方が良い場合というのはありますでしょうか?

藤井先生生後半年未満の子犬・子猫、妊娠中・授乳中の犬・猫には与えない方がいいですね。
藤井先生:というのも、MCTオイルは体脂肪になりにくくエネルギーとして変換されやすいというのがメリットですが、
藤井先生:生後間もない子犬・子猫や妊娠中・授乳中の時期というのは、積極的に皮下脂肪を付けたい(脂肪を蓄えたい)時期になります。
藤井先生:またこの時期のペットにMCTオイルを与えたデータはまだ蓄積されていないようです。そのため、この時期の使用はおすすめしません。

いつものフードに混ぜるだけ!MCTオイルの与え方を聞いてみました

MCTオイルを与える時の注意点について、気になることが解消されたところで、次にMCTオイルの与え方について先生に質問したいと思います。

今回は、仙台勝山館ココイルが取り扱っているオイルを2種類使って頂きました!
使っていただいたMCTオイル商品はコチラ。

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質問⑤:MCTオイルを食事と一緒に与える時はどのように(どんな調理をして)与えたのか?

齋藤:人がMCTオイルを摂る時は、飲み物に混ぜたり料理に掛けたりして摂るのが一般的なのですが、犬・猫の場合はどうなのでしょうか?

藤井先生:仙台勝山館MCTオイルはペットも一緒に食べられるカップケーキのレシピに混ぜて食べさせました。

藤井先生:パウダーはウェットフードにかけてみました。見た目にはウェットフードには溶けきらず少しパウダーが残っていたのですが、気にせず普通に食べていました。

藤井先生:以前使ってみたココナッツオイルには独特の風味があってなかなか食べてくれなかったのですが、今回いただいたMCTオイル商品はどれもクセが無く風味を邪魔しなかったので、普通に食べてくれました。

藤井先生:ペットフードにも手作りごはんにも幅広く合いそうな気がします

質問⑥:MCTオイルは1回の食事にどのくらいの量を与えていましたか?

齋藤:人の場合は「小さじ1杯~大さじ1杯」くらいが適量なのですが、犬・猫はどうなのでしょうか?

藤井先生:通常、人用のサプリメントを犬・猫に与える場合は「成人50~60kg」換算で計算して与えます。
なので、今回も与える量を50kg換算で計算しました。
藤井先生:ちなみに、犬や猫に新しいモノを与え始める時や餌を変えるときは、1週間掛けて徐々に慣らしていくのが理想的です。

藤井先生:特に療法食等のように身体の変化を期待する場合は、1週間程度時間を掛けて徐々に身体を慣らさないと、内臓に負担が掛かってしまうことがあります。

藤井先生:例えば、人が摂取する量が7gなら体重が約5kgの子で約1/10(0.7g)を目標に、更にその1/4程度(0.175g)から与え始め、1週間かけて徐々に量を増やし目標量を与えるのがベストです。

齋藤:人も油の摂取に慣れていないとお腹を下してしまうように、犬・猫もいきなり摂取し過ぎるのはNGなんですね。

質問⑦:MCTオイルを加えてみて食いつきは良かった?悪かった?

齋藤:人の場合はMCTオイルが入っているからといって食欲が増したりはしませんが、犬・猫も同じでしょうか?

藤井先生:猫は中鎖脂肪酸を好まないといった報告や、脂肪分が高いほど食欲が増すなども言われておりますが、仙台勝山館MCTオイルの場合は犬も猫も食いつきは変わりませんでした。
基本的に犬猫の味覚は人間ほど発達していないので、その分匂いが強くないと食いつきは良くならないと言われています。

藤井先生:ただ、匂いの強いフードの場合、食いつきは良くてもすぐに飽きて食べなくなってしまう事も考えられます。

藤井先生:それと比較すると、むしろ匂いや味が控えめでフードの味を邪魔しない方が、飽きずにずっと食べ続けさせることが出来るので、その点では仙台勝山館MCTオイルは良い商品かと思います。

藤井先生:犬猫の健康を食事から変えようとした場合、どれだけ継続させることができるかが大事なので、ほのかに香る程度か、無臭のモノが理想的に感じました。

齋藤:人でも味付けが濃い料理だとすぐに飽きてしまいますもんね。その点では人も犬・猫も似ている気がします。

質問⑧:MCTオイルを数日与えてみて、食事量の変化はありましたか?(腹持ちがいい効果があるので、食事量が減ったなど)

齋藤:MCTオイルは糖質と違って血糖値の上下が少なくなるため「腹持ちが良い」というメリットがありますが、それは犬・猫でも同じでしょうか?

藤井先生:特にそういった事はありませんでした。
藤井先生:そもそも犬の場合はお腹いっぱいまで食べさせるのはほとんどの場合食べすぎなので、腹8分目くらい(毎回しっかり食べきれる量)しかフードをあげていません。
なので、食事量が減ることもありません。また、猫は個体差が大きいので何とも言えません。

藤井先生:ただ、オヤツをねだらなくなるかもしれませんね(笑)
藤井先生:また手作り食の場合は、少ない食事量でも満足するようになる可能性はあります。
というのも手作り食の場合は水分が多く、消化が早いのでより腹持ちが悪く空腹になりやすいのです。

藤井先生:とはいえ、最近のフードの流行りは「消化が早いフード」。
消化が早く、食べた後に吐きづらいフードが犬でも猫でも流行っています。
なので「腹持ちの良さ」は飼い主さんたちはあまり気にしないかと。

齋藤:人と違って犬・猫は飼い主さんがご飯を管理しているから「食べすぎる」ということがそもそも少ないんですね。それなら腹持ちの良さはあまり気にならないかもしれません。

まとめ

齋藤:今回はペット食育協会APNA認定上級指導士 獣医師の藤井ちひろ先生に色々とお話を伺うことが出来、大変参考になりました。ありがとうございました。

藤井先生:ありがとうございました。

ペットの平均寿命が伸びている昨今、高齢な犬・猫の健康管理が気になる方も多いかと思います。
認知機能の低下やてんかん発作の改善だけでなく、MCTオイルは良質なエネルギー源にもなりますので、この機会に是非試してみてください。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

MCTオイル

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