糖質制限はカロリーを気にするべき?カロリーオーバーすると太る?

テーブルに並んだピザ、ドリンク、サラダ

MCTオイル

手軽で効果的なダイエット法として知られている糖質制限。
「糖質さえ控えればカロリーのことは気にしなくてもOK」ととお考えの方もいるかもしれませんが、実は糖質制限中もカロリーは気にした方が良いんです。

どんなダイエット法でも、「今の自分に“ちょうどいい”カロリー摂取量」を守ることが基本中の基本。

この記事では、糖質制限中もカロリーを意識した方が良い理由や、食事内容で気を付けるべきポイントなどをご紹介します。
糖質制限ダイエット後のリバウンドを防ぐためにも、ぜひ参考にしてみてください。

糖質制限中に「カロリー」は気にした方が良い?


糖質制限の特徴として「糖質が少ないものなら、カロリーを気にせず沢山食べても大丈夫」という話をよく耳にします。
本当にそうでしょうか?

結論から言うと、糖質制限中でもカロリーは意識するべきです。
糖質制限ダイエットによって「厳密なカロリー制限をしなくても痩せられた」という研究論文※1もありますが、「糖質以外の食べ物なら食べ過ぎても痩せられる」という事ではありません。

糖質制限であろうとなかろうと、ダイエットでカロリーをまったく気にしないのはNG。
糖質を減らせばその分のカロリーは減りますが、糖質以外の食べ物や飲み物にもカロリーは含まれています。
カロリーを何から摂取したかに関わらず、消費されずに余ったカロリーこそが脂肪のもと。つまり、食べ過ぎ(カロリーオーバー)はダイエットには禁物なんです。

※1)参考文献 N Engl J Med. 2008; 359: 229-41.

糖質制限中でも「カロリーオーバー」で太る理由

糖質の摂り過ぎで太ると言われるのは、食後の血糖値が急激に上がることで、血糖値を下げるために大量の「インスリン」が分泌されるからです。
インスリンは血中の糖を細胞に取り込ませて血糖値を下げると同時に、糖を脂肪に変えてため込んでしまいます。

糖質制限中は血糖値はそれほど上がらずインスリンの影響は少ないと考えられますが、タンパク質や脂質※1の摂り過ぎはカロリーオーバーの原因になります。

※1…中鎖脂肪酸油(MCTオイル)は含まない、一般的な食用油のこと。

エネルギーとして利用されなかった脂質は脂肪として蓄積され、タンパク質も余れば脂肪に変換されます。

では、どのくらいカロリーを摂り過ぎると太るのか?カロリーオーバーの基準はどこにあるのかをご紹介します。

どのくらいカロリーオーバーすると太る?太らない?


カロリーオーバーの基準は、糖質制限中も同じです。とはいえ、糖質制限中のカロリーオーバーにも様々なパターンがあります。
3つのパターンで、太るか太らないかを見ていきましょう。

①消費カロリーよりも大幅にカロリーオーバーしている

摂取カロリーが消費カロリーよりも多い場合、余ったカロリーは脂肪として体内に蓄えられるので、太ります。

糖質制限中の大幅なカロリーオーバーは、タンパク質と脂質の摂り過ぎや、お酒の飲み過ぎが原因として考えられます。

1gあたりのカロリーは、糖質4kcal、タンパク質4kcal、脂質9kcal、アルコールは7.1kcal。糖質が少ない蒸留酒(ウイスキー、ウォッカ等)なら、カロリーオーバーの心配はないと思われているかもしれませんが、アルコール自体にもカロリーがあるんです。

脂の多いお肉をたくさん食べたり、お酒を大量に飲んだりすると、糖質制限中でも大幅にカロリーオーバーすることがあるので注意しましょう。

②消費カロリーよりも少しだけカロリーオーバーしている

「少しだけ」という言葉に惑わされがちですが、「少しでも」消費カロリーより摂取カロリーが多い状態が長く続くと、徐々に体重は増えていきます。

例えば、1日に100kcalオーバーしていた場合、1ヶ月では3,100kcalのオーバーになります。
脂肪1kgは約7,200kcalなので、1ヶ月で0.5kg弱の脂肪を蓄えている計算です。これが2ヶ月続けば1kg近く増えますね。

ちなみに、100kcalはポテトチップス10枚、マヨネーズなら大さじ1強です。ほんの少しのカロリーオーバーも「塵も積もれば脂肪になる!」と、肝に銘じておきましょう。

③基礎代謝よりもカロリーオーバーしているが、消費カロリーよりは少ない

基礎代謝よりカロリーオーバーしていても、摂取カロリーが消費カロリーより少なければ、太りません。
そもそも基礎代謝とは「生命を維持するために最低限必要なエネルギー量(カロリー)」のこと。
人の消費カロリーは「基礎代謝量×身体活動レベル」で計算できるので、普通に生活をしていれば消費カロリーは基礎代謝よりも高くなります。
※参照元:日本人の食事摂取基準(2020 年版)エネルギー必要量の推定方法

例えば「女性・30代・158cm・身体活動レベル(低い)」の場合、基礎代謝は約1289kaclとなり、消費カロリーは1,546kcalとなります。

消費カロリーは人によって異なりますので、自分が1日にどのくらいのカロリーを消費しているのかを知りたい方は、基礎代謝と消費カロリーを計算できるサイトで計算してみましょう。
TDEEの計算

このように、基礎代謝以上にカロリーを摂取しても消費カロリー以内であれば太ることはありません。

むしろ、基礎代謝以上・消費カロリー以内に納めるのはダイエットとして理想的なカロリーバランスです。

要注意!カロリーは不足し過ぎるとリバウンドの原因に!?


ほとんどの日本人は、摂取カロリーの5割以上を糖質から摂っていると言われています。
そのため、いきなり厳しい糖質制限を行うとカロリー不足になり、めまいやふらつき、動悸、冷や汗、イライラ感、思考力の低下、慢性疲労などの症状が現れる場合があります。

また、そこまで酷い症状は出ないとしても大幅なカロリー不足による急激な体重減少はリバウンドのもと。
1ヶ月に現体重の4~5%以上減ると、リバウンドしやすくなると言われています。

特に「筋肉の減少」には注意しましょう。
筋肉が減ると基礎代謝が落ち、消費カロリーが減るため、太りやすい体質になるのです。
どんなダイエットでも、脂肪だけを落とすのは不可能と言われていますが、極端なカロリー不足は筋肉を著しく減少させるので、気を付けなければいけません。

自分の適正カロリー摂取量を知りましょう


より安全に、効果的に糖質制限を行うには、今の自分に“ちょうどいい”適正カロリーを摂取することが大切です。
まずは以下の表を参考に、1日に必要なエネルギー量(=摂取カロリーの目安)を知りましょう。

身体活動レベルは、生活の大部分を座って過ごす人は「低い」となります。
デスクワークでも職場内の移動や立ち仕事、通勤、買物、家事、軽いスポーツのいずれかを含む人は「普通」。
移動や立ち仕事が多い人、活発な運動習慣がある人は「高い」の列を参照してください。

1日に必要なエネルギー量(kcal)

性別 年齢(歳) 身体活動レベル
低い 普通 高い
女性 20~29 1,781 2,077 2,374
30~49 1,725 2,013 2,300
男性 20~29 2,322 2,709 3,096
30~49 2,278 2,658 3,037

※以下の参照サイトにて、性別、年齢、目標体重をもとに計算しています。※1
なお、目標体重には、「日本人の食事摂取基準2020年版」の参照体重※2を用いています。
※1)参照サイト:keisan エネルギー必要量
※2)出典 日本人の食事摂取基準2020年版P13

私はこうして痩せました!糖質制限成功者の食事内容とは?

仙田勝山館ココイル女性社員
ここまで、糖質制限とカロリーについて述べてきましたが、「カロリーを計算して献立を考えるのは大変だし、何をどのくらい食べていいのか分からない」という方も多いでしょう。

そのような方は、糖質制限で12kgものダイエットに成功した仙台勝山館ココイル社員のコラム「ゆる糖質制限中の食生活公開」をご覧にください。
ゆるい糖質制限を半年間行い、1ヶ月に約1kgのペースで減量。
1年以上経った今もリバウンドしていないようです。
糖質制限前の食生活との比較や、糖質制限への心構えなども参考にしてみてくださいね。

糖質制限中の食生活で気を付けた方が良いこと

糖質制限で最も重要なのは「無理をしない」こと。
1ヶ月の減量目標は、現体重の4%以内を目安にしましょう。
例えば50kgの人なら-2kg、60kgの人なら-2.4kgが限度です。

なお、脂肪1kgを減らすには、約7,200kcal消費する必要があります。
1ヶ月に2kg減量する場合、1日あたり480kcal。
または摂取した分のカロリーを消費するか、摂取カロリーを減らすか。
ごはん150g(茶碗1膳)で234kcalなので、1日2膳食べている人なら、それをやめれば目標達成できる計算です。

ただし、ごはんは糖質以外にも食物繊維も含んでいます。
主食の炭水化物を減らす場合は、野菜・海藻・キノコ類などを積極的に摂り、食物繊維を補いましょう。

また、摂取カロリーを減らすと、筋肉が落ちやすくなります。
筋肉量を減らさないために、タンパク質はいつもより多めに摂らなければいけません。
とはいえ、肉・卵・乳製品などの動物性のタンパク質食品には脂肪も多く含まれ、過剰摂取すれと心血管系の病気のリスクが高まります。
なので、肉類だけでなく植物性タンパク質が多い大豆製品や、良質な油を含む青魚も積極的に摂取してください。

脂質でカロリーを補う場合は、エネルギーになりやすいMCTオイルや、n-3系脂肪酸を多く含む亜麻仁油などが良いでしょう。

糖質制限中の食事内容については、正しい糖質制限のやり方もご参照ください。

まとめ


糖質制限中でもカロリーを気にした方が良い理由は、お分かりいただけましたでしょうか?
糖質を少なくしても、カロリーオーバーすれば太ります。
脂質やタンパク質、アルコールの摂り過ぎなどでカロリーオーバーすると、余ったカロリーが脂肪として蓄えられるのです。

カロリーオーバーかどうかは、摂取カロリーと消費カロリーの差でわかります。
ただし、消費カロリーを正確に把握するのは難しいので、毎日体重を測り、食事内容や生活習慣を振り返ってみましょう。
体重が増えていく場合はカロリーオーバー、減っていけばカロリー不足です。

また、厳しい糖質制限をすると、極度なカロリー不足に陥りやすくなり、ふらつきやイライラ感、慢性疲労などの症状が現れる可能性があるので、無理は禁物です。また、急激に体重を落とすと筋肉の減少につながり、リバウンドを招きます。
1ヶ月の減量目標は、体重の4%以内としましょう。

不足分のカロリーを補うには、大豆製品や青魚のタンパク質を多めに摂るほか、エネルギーになりやすいMCTオイルの摂取がおすすめです。

糖質制限を行う時は、急激に体重が落ちないように「ちょうどいいカロリー」を摂取することが大切。
筋肉を維持しながら、リバウンドしにくい身体を目指しましょう。

仙台勝山館ココイルは「MCTオイルのパイオニア」として、創業から真摯に食用油と向き合ってきました。
これまでも、そしてこれからも、皆さまによりよい食と健康の提案をしていきたいと思っております。
MCTオイル・糖質制限・ケトン食など、健康やダイエットに役立つ情報を発信してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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